公務員面接の志望動機対策|なぜこの自治体か?に答える4ステップ

公務員の面接で必ず問われるのが「なぜこの自治体を志望したのか?」です。
これは単なる志望動機の確認ではなく、面接官が 「あなたが自治体を理解しているか」「将来像に共感しているか」 を見極める重要な質問です。
私が受験したときは、そこまで徹底したリサーチはできていませんでした。
パンフレットやホームページを眺める程度で終わってしまい、答えに具体性を欠いていました。
当時はまだ学生であったため、面接では許されていた部分があったと思います。
しかし、社会人経験がある人が学生と同じではいけませんし、当然受からないはずです。
そのため、今回は「今ならこうやる!」という視点で、この流れを完全ガイドします。
今の自分が公務員試験を受験するなら、この4ステップを必ずやります。
- 採用パンフレットを読む
- ホームページをチェックする
- 説明会に参加する
- 計画を読み込む
採用パンフレットを読む
採用パンフレットは、自治体が「受験生に一番伝えたいこと」を凝縮した資料ですので、必ず目を通した方がいいです。
- 若手職員の体験談
- 仕事内容やキャリアパスの紹介
- 求める人物像
パンフを読むだけで「この職種を希望した理由」を語るヒントが見えてきます。志望理由を組み立てる第一歩です。
ホームページをチェックする
自治体の公式ホームページは情報の宝庫です。
- トップページのトピックス → 今まさに力を入れている施策
- 市長(知事)のあいさつ → 将来像や理念
- 広報誌や議会資料 → 課題や進捗状況
ここで得た情報を面接で話すと、「最新の動きに関心を持っている」と伝わります。
ただし、ホームページは情報量が多すぎるので注意が必要です。
採用パンフレットや、計画で記載されていた固有名詞を調べるといったように他の方法の補足的な役割で使用するといいと思います。
説明会に参加する
説明会や採用イベントは、情報収集の場であると同時に「現場の雰囲気を感じられる場」でもあります。
- 実際に働く職員の声が聞ける
- 質問で自分の関心を深められる
- 面接で「説明会で聞いた〇〇の話が印象に残りました」と語れる
働く上で仕事内容は大切ですが、それと同じくらい一緒に働く人の存在は大切です。
もし、時間があって説明会に参加できるならば積極的に参加してみてください。
計画を読み込む(差がつく最大ポイント)
ここが一番の差別化ポイントです。自治体の方向性や具体的施策は必ず「計画」としてまとめられています。
多くの受験生はここまで見ないので、計画を理解しているだけで一歩リードできます。
はじめに総合計画にざっと目を通して、興味のある分野の個別計画を見るというのが効率的です。
個別計画は全て見る必要はなく、気になったところだけで十分だと思います。
職員の中でも個別計画を全て読み込んでいる人はごく少数です。
だからこそ、面接で個別計画の名前を言えば、その自治体で働きたいという熱意を伝えることができます。
また、自分の住んでいる自治体と受験する自治体の計画を比較することで、自分とは縁のなかった自治体を受験する際にも役に立つネタになります。
計画の体系図
総合計画(最上位のビジョン)
└ 個別計画(子育て、防災、福祉、環境など)
主な計画の例
- 総合計画(自治体の憲法的な計画)
- まち・ひと・しごと創生総合戦略(人口減少対策)
- 都市計画マスタープラン(まちづくりの基本方針)
- 子ども・子育て支援事業計画
- 高齢者福祉計画・介護保険事業計画
- 障害福祉計画
- 地域防災計画
- 環境基本計画
面接での活かし方
- 総合計画 → 「大きな方向性に共感」を示す
- 個別計画 → 「自分の経験や関心とリンク」させる
例1)
「〇〇市の『子ども・子育て支援事業計画』では“地域子育て拠点の拡充”が重点施策として掲げられており、私自身がボランティア活動を通じて感じた課題とも重なり、強く共感しました。
一方で、東京都や横浜市といった大都市の計画では“待機児童解消”や“保育士確保”が大きなテーマとなっています。規模や人口構成によって課題が異なることを知りました。
その中で〇〇市は“地域で子育てを支える仕組みづくり”を重視しており、自分もその取り組みに関わりたいと考えています。」じた課題とも重なり、ぜひ関わりたいです。」
例2)
「〇〇市の『子ども・子育て支援事業計画』では“地域子育て拠点の拡充”を掲げています。
一方で、隣の△△市の計画では“待機児童解消”が大きな課題として示されており、同じ子育て分野でも自治体ごとに取り組みの重点が異なることを知りました。
〇〇市が“拠点整備”を重視している背景には、地域全体で子育てを支える姿勢があると理解しており、その方向性に共感して志望しています。」
ポイント:自分が住む自治体と志望先の計画を並べて読むと、縁の薄い自治体を受ける場合でも違いを語れるネタになります。
まとめ
公務員面接で説得力を持たせるには、以下の4ステップが欠かせません。
- 採用パンフレット → 求める人物像を把握
- ホームページ → 最新の取り組みを理解
- 説明会 → 現場の雰囲気を知る
- 計画 → 将来像と具体施策を志望理由に落とし込む
昔の私は計画を活かしきれず、答えが抽象的になってしまいました。
でも今なら、総合計画+個別計画をセットで押さえ、志望理由に具体性を持たせます。
受験生のみなさんには、ぜひ最初から「計画まで含めたリサーチ」を徹底して、面接に臨んでほしいです。