公務員をやめるとき、僕が本当に感じていた3つの感情
内定をもらった瞬間は、心の底から嬉しかった。
ようやくこの環境から抜け出せる。
もう、クレームに振り回される日々も、
先の見えないコロナ対応に追われることもない。
それなのに、不思議なことに。
時間が経つにつれて、胸の奥に重たいものが溜まっていった。
「本当に辞めていいのか」
「周りを裏切っていないか」
「安定を捨てる覚悟はできているのか」
転職は“次に進む話”やと思われがちだけど、
公務員にとっては、**“何かを捨てる話”**でもある。
この記事では、僕が公務員をやめるときに実際に感じていた
3つの感情について、正直に書いていく。
もし今、
「辞めたい。でも怖い」
そんな気持ちを抱えているなら、
この先はきっと、他人事じゃないはず。
やっとやめられる|解放と疲れ切った本音
内定をもらったときは、心の底から嬉しかった。
正直、**「やっと終わった」**という感覚に近い。
喉から手が出るほど欲しかった転職先を、ようやく手に入れることができた。
もう、コロナ対応に振り回されることもない。
理不尽なクレームに神経をすり減らすこともない。
そう思った瞬間、肩の力が一気に抜けた。
同時に気づいた。
自分は、思っていた以上に疲れていたんだと。
仕事が嫌になったというより、「耐え続けること」に限界が来ていた。
だからこのとき感じた嬉しさは、前向きな希望というより、
長いトンネルを抜けたときの安堵感だった。
「転職します」が言えない|裏切るような感覚
転職先が決まる前まで、
「内定をもらったら、すぐ上司に報告しよう」
そう思っていた。
でも、いざその時が来ると、言えなかった。
デスクに向かいながら、
何度も頭の中で言葉を組み立てては、飲み込んだ。
理由ははっきりしている。
職場の人たちが、良い人ばかりだったから。
忙しい中でも助けてくれた上司。
愚痴を言い合ってきた同僚。
そんな人たちを置いていくことが、まるで裏切りのように感じた。
公務員の職場には、
「一度入ったら、最後までいるのが当たり前」
そんな空気がある。
その空気を壊す側に回ることが、思っていた以上に怖かった。
結局、報告するまでに1週間かかった。
その1週間は、
転職活動の中で一番しんどい時間だったかもしれない。
公務員を捨てる|安定を手放す覚悟
上司への報告を終えると、退職に向けた事務手続きが粛々と進んでいった。
その中の一つが、退職届だった。
紙に向かった瞬間、手が震えた。
「本当に書くのか?」
自分自身に、そう問いかけていた。
公務員の仕事には、正直うんざりしていた。
それでも、公務員という立場が
間違いなく安定していることは分かっていた。
コロナ禍でも、ボーナスが大きく減ることはなかった。
景気に左右されにくい、最強クラスの職業。
しかも、その立場を手に入れるために、公務員試験を突破してきた。
自分で言うのもなんやけど、それなりの努力はしてきたと思っている。
30年ほど生きてきて、
ここまで大きな「捨てる選択」をしたのは初めてだった。
仕事は嫌。
でも、安定は惜しい。
この矛盾と向き合いながら、
それでも退職届に名前を書いた。
決め手になったのは、
どちらを選べば後悔しないかではなく、
どちらを選ばなかったら、もっと後悔するかだった。
その瞬間、
公務員をやめる覚悟が、ようやく現実になった。
まとめ|揺れたのは、逃げじゃなくて本気だった
振り返ると、
公務員をやめるときに感じた気持ちは、
どれもきれいな感情じゃなかった。
やっと終わるという安堵。
周りを裏切るような罪悪感。
安定を捨てることへの恐怖。
正直、迷いだらけだった。
でも今なら、はっきり言える。
あのとき揺れたのは、
逃げたかったからじゃない。
自分の人生をどう生きるか、本気で考えていたから。
もし今、
「辞めたい。でも怖い」
「決断できない自分は弱いんじゃないか」
そう感じているなら、安心してほしい。
その感情は、何も考えていない証拠じゃない。
真剣に向き合っている証拠。
大きな決断を前にして、迷わない人なんていない。
大事なのは、怖さを消すことじゃなく、
怖さの正体を知ることだと思っている。
怖さと向き合って出した答えであれば、どんな答えでも納得できるはず。
あのとき公務員をやめる決断をしたことを、僕は後悔していない。

