転職

もう悩まない!公務員の職務経歴書について

pyonji684

私は、公務員から民間企業へ転職しようとしたとき、はじめて「職務経歴書」の存在を知りました。

履歴書はアルバイトや公務員の採用試験のときに何度も書いたことがあったので、問題なかったのですが、職務経歴書は違いました。。

当時、職務経歴書について調べたのですが、書式は自由、書く内容も人それぞれとのことで
「え、公務員の私は何書けばいいの?」と、かなり悩んだのを覚えています。

今回は、そんな私が実際にどんなことを書いたのかをお伝えします。

公務員の方々は任意の書式というフレーズがお嫌いかと存じますので、
最後に職務経歴書のテンプレートも載せておくので、ぜひ参考にしてみてください。

職務経歴書とは?

職務経歴書とは、これまでどんな仕事をしてきたか、どんな実績を上げてきたかを「具体的に書く」書類です。

単なる「仕事の履歴」ではなく、あなたが“どう働いてきたか”を伝えるプレゼン資料です。

主に転職活動で使われ、企業の採用担当者が「この人を採用したらうちの会社にメリットになるか?」を判断するための重要な資料です。

書類選考で、企業の採用担当者に一番の判断材料に使われます。

面接時においても、この職務経歴書に沿って質問されるので、企業の採用担当者に「一緒に働きたい」と思ってもらえるように、わかりやすく・誠実に書くことが大切です。

履歴書との違い

履歴書との違いは、書類の目的が異なり記載する内容も若干異なります。

「履歴書」は学歴・職歴・資格など、あなたの基本情報をまとめた書類です。

一方、「職務経歴書」は、これまで何をしてきたか・どう活躍してきたかをアピールするための書類です。

書類名内容目的
履歴書氏名・住所・学歴・資格・志望動機などの基本情報人柄・基本プロフィールの確認
職務経歴書仕事内容・経験・成果・スキルを具体的に記載実務経験やスキルの深掘り評価

職務経歴書に記載する内容

絶対に書くべき5項目

職務経歴書に絶対に書くべき項目は、以下の5点です。

  1. 職務経歴概要
  2. 職務経歴
  3. 資格
  4. PCスキル
  5. 自己PR

❶ 職務経歴概要(職務要約)

あなたのこれまでのキャリア全体を3~5行程度で要約します。
配属部署・経験年数・業務の系統(例:窓口業務、庁内調整、事務処理など)を簡潔にまとめましょう。

例:
市役所にて約7年間勤務。住民窓口業務、税務対応、行政事務を経験。住民対応においては年間数千件の手続きを担当し、対応力・正確性・説明力を培いました。文書作成や法制度の理解を活かした調整業務にも従事しました。

❷ 職務経歴

企業が最も重視する項目です。
「どこで・何をして・どんな成果があったか」をできるだけ具体的に書きます。

  • 所属部署・在籍期間
  • 担当業務
  • 実績(数字があると◎)

例:
■◯◯市役所 市民課(20xx年4月~20xx年3月)
業務内容:

  • 窓口混雑緩和のため、受付導線を改善し待ち時間を平均15分短縮
  • 住民票、戸籍、印鑑証明など各種窓口業務(1日平均40〜60件)
  • 引越し・転出入・婚姻等の届出受付
  • 苦情対応、制度説明、受付管理業務

成果・工夫:

  • マニュアル整備・新人指導を担当し、応対ミスの削減に貢献

■◯◯市役所 税務課(20xx年4月〜20xx年3月)
業務内容:

  • 住民税・固定資産税等の課税資料の作成
  • 税務相談・収納督促対応
  • 電話・窓口での個別相談対応(1日平均10件)

成果・工夫:

  • 専門用語をかみ砕いた説明で住民理解度を向上
  • 年間1,000件以上の申告内容確認業務をミスなく処理

❸ 資格

自分のスキルや専門性を証明するための項目です。

例:

  • 普通自動車免許(20xx年取得)
  • 日商簿記◯級(20xx年取得)
  • TOEIC◯点(20xx年取得)

❹ PCスキル

事務処理力やITリテラシーを企業が判断するポイントです。

例:

  • 使用できるソフト:Excel、Word、PowerPoint
  • できること:VLOOKUP、ピボットテーブル、プレゼン資料作成

❺ 自己PR

あなたの人柄・強み・仕事への姿勢を伝える最後のパートです。

  • 自分の強み(調整力、丁寧さ、責任感など)
  • その強みを活かした具体的エピソード
  • それを「転職先でどう活かすか」

※ どんなにすごいエピソードがあっても、それを転職先でどう活かすかイメージできていないと全く意味の ない自己PRになるので、必ず「転職先でどう活かすか」については記載してください。

最後に「御社でも貢献したい」という前向きな言葉で締めると好印象です。

職務経歴書のテンプレート

職務経歴書

20xx年xx月xx日現在 
氏名 ●● ●●● 

<職務経歴概要>
 大学卒業後、●●市役所に入所し、住民課に配属され、住民票や戸籍などの各種証明書の発行業務や、マイナンバー関連業務を担当しました。
 その後は、総務課へ異動し、条例案・規則案の審査や業務継続計画(BCP)の作成を担当しています。

<職務経歴>
 ◯勤務先:●●市役所(20XX年X月~現在)  
 ◯事業内容:官公庁  
 ◯職員数:999人

期間業務内容
20xx年x月 ~20xx年x月●●●●部住民課(職員数:xx人)に配属。
・住民票、戸籍の異動処理 ・各種証明書の発行業務 ・マイナンバーカードの交付および更新手続き業務 ・窓口対応マニュアルの作成及び更新業務
【主な実績】 ・各種申請書の項目の見直しを行い、窓口の待ち時間をx時間短縮 ・窓口対応のマニュアルを作成し引継ぎ時間をx時間短縮
20xx年x月 ~現在●●●●部総務課(職員数:xx人)に配属。
・条例案及び規則案の審査業務 ・協議会の運営業務 ・補助金管理業務(申請・交付・実績報告) ・庶務業務(勤怠管理・旅費交通費管理・備品購入・予算とりまとめ) ・業務継続計画(BCP)策定業務
【主な実績】 ・条例案及び規則案の審査業務を見直し受付までの時間をxx%削減 ・条例及び規則の管理台帳をエクセルからアクセスに変更し検索性を向上

<資格>
 ◯第一種普通自動車免許(20XX年X月)  
 ◯TOEIC Listening & Reading Test  XXX点(20XX年X月) 
 ◯日本商工会議所簿記検定試験3級(20XX年X月)
 ◯日本商工会議所簿記検定試験2級(20XX年X月)

<PCスキル>
 ◯Word(文書作成可能)  
 ◯Excel(関数・ピポットテーブル・マクロ使用可能)  
 ◯Power Point(資料作成可能)

<自己PR>
 ◯調整力
 現職では一人で完結できる業務は少なく、庁内の方と連携して業務を行うため調整が必要でした。調整を行う際には相手先に極力負担をかけないように配慮したり、メリットを提案したりと調整がスムーズに行えるよう心がけました。
                    (エピソード省略)
私は、この強みを活かし、社内外の方と連携し、円滑に業務を進めることで貢献していきたいと考えています。

〇コミュニケーション能力
 現職では、様々な方と接する機会が多く、常にどうしたら自分の意図を正しく伝えられるかを考えてきました。
                    (エピソード省略)
 私はこの強みを活かし、相手の意見に冷静に傾聴しながらも自分の意見を正確に伝えることでより良いアイデアの創出に貢献していきたいと考えています。

 ぜひとも、貴社で働きたく存じます。何卒、よろしくお願い申し上げます。

以上

職務経歴書を書く際の注意事項

公務員の業務は、民間企業の業務と全く異なります。

そのため、私たちが当たり前だと思っていることでも、伝わらない可能性があります。

職務経歴書を書く際は、はじめて見る人でもわかるように、専門用語を避け、
記載した内容から業務をイメージできるよう意識して書くことを忘れないでください。

まとめ

公務員の職務経歴書では、制度や処理内容をそのまま書くのではなく、「自分がどう働いてきたか」を民間の採用担当者に伝わる形で表現することが大切です。

「どんな仕事をして」「どんな工夫をして」「どんな成果があったのか」を、できるだけ具体的に、数字やエピソードを交えて伝えることで、あなたの価値が伝わります。

今回ご紹介した5つの構成要素(職務要約/職務内容/資格/PCスキル/自己PR)をベースに、自分の言葉でまとめてみてください。

テンプレートも活用しながら、「あなたの働き方」が相手に伝わる職務経歴書を作っていきましょう。

ABOUT ME
ぴょん吉
ぴょん吉
経理@元公務員
・30歳で市役所から上場企業の経理に転職。
・現在は簿記1級取得に向け勉強中。
・公務員から転職、未経験から経理に転職したい方に向けて情報発信。
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