公務員を辞めたいけどやりたいことがない時の解決法

「公務員を辞めたい。でもやりたいことが見つからない。」
この悩みは、公務員から転職を考えたとき、多くの人が最初に直面するものです。
私自身も市役所勤務の頃、同じように悩みました。
「辞めたい気持ちはあるけど、何をやりたいのか分からない」
そんな状態が続き、不安ばかりが膨らんでいったのです。
でも安心してください。やりたいことがなくても転職はできます。
ポイントは、やりたいことを無理に探すのではなく、「やりたくないこと」を明確にすること。
そのために有効なのが「経歴の棚卸し」です。
本記事では、私が実際に行った経歴の棚卸しのやり方を具体的に紹介します。
やりたいことが分からなくても方向性を見つけられるので、ぜひ参考にしてください。
公務員の転職で「やりたいことがない」のは普通
公務員の仕事は幅広く、配属先によって業務内容が大きく変わります。
- 窓口対応
- 企画
- 福祉業務
- 災害業務
同じ市役所でも部署が変われば求められるスキルはまったく違うため、
「自分に合う仕事」や「やりたいこと」が見つけにくいのは当然です。
一方で、「これは嫌だ」と感じた経験は強く印象に残っているはずです。
だからこそ、まずは「やりたくないこと」から整理することで、自分に合った方向性が見えやすくなるのです。
公務員から転職する時に役立つ「経歴の棚卸し」とは?
経歴の棚卸しとは、これまで経験してきた業務を振り返り、整理する作業のことです。
多くの人は「自己PRの材料を見つけるため」に取り組みますが、実際にはそれだけではありません。
経歴の棚卸しは 「やりたくないことを避けつつ、自分の強みを浮かび上がらせる作業」 でもあります。
実際に行うと、次のようなことが明確になります。
- 自分が得意な業務
- 上司や周囲から評価された業務
- 苦手でストレスが大きかった業務
- 二度とやりたくない業務
これらを整理することで、「自分の強み」と「避けるべき仕事」の両方が浮かび上がり、転職の軸ができるのです。
経歴の棚卸しのやり方【4ステップ】
STEP1|経験した業務をすべて書き出す
まずは、これまでの業務を思いつく限りすべて書き出します。
どんな業務でも構いません。あとで使えるネタになるかもしれませんから。
私が市役所で書き出した例
- 防災計画の作成
- 津波避難計画の立案
- 予算要求の取りまとめ
- 窓口での受付業務
- 勤怠・旅費の管理
こうして書き出すことで「自分は何をしてきたのか」が客観的に見えてきます。
STEP2|ジャンルごとにカテゴリー整理する
書き出した業務をジャンルごとに分類し、粒度を整理します。
例:防災業務の整理
- 大項目:防災業務
- 中項目:津波避難計画の作成
- 小項目:避難施設の調整・協定締結
このように分けると、自分がどの分野にどれだけの経験を持っているのかが分かります。
STEP3|好き嫌い・得意不得意の感情を添える
それぞれの業務に「好き/苦手」「得意/不得意」といった感情を記録しましょう。
私の例
- 予算要求の取りまとめ → 得意。スケジュールを立て、周囲を巻き込むのが性に合っていた
- クレーム対応 → 苦手。精神的に消耗してストレスが大きかった
感情を加えることで、「やりたくないことリスト」も自然に作成できます。
STEP4|ポジティブな業務を深掘りして強みを見つける
最後に、「好き・得意」と感じた業務を掘り下げ、成果を明確にします。
私の例
- 津波避難計画 → 避難施設不足を民間企業との協定で解消し、13施設を確保
- 予算要求 → 財政部門の厳しい条件の中でも、スケジュール管理で期限内に完了
ここで見えてきたのは「調整力」と「スケジュール管理力」でした。
これらは経理の仕事でも必須のスキルであり、実際に求人票でも「関係部署との調整」「期日を守る力」が重視されています。
この共通点から、私は経理が自分に向いているのではないかと気づいたのです。
👉 強みと仕事の共通点を見つけることで、やりたいことがなくても「自分に合った職種」が自然と見えてきます。
「やりたくないことリスト」を作ると方向性が見える
経歴の棚卸しで特に役立ったのが、「やりたくないことリスト」を作れたことでした。
私のリスト
- クレーム対応は二度とやりたくない
- 前例踏襲で考えない作業は嫌い
- 人間関係に振り回される環境は苦手
これを明確にしてからは、求人を見ても「自分に合わない会社」をすぐに判断でき、無駄な応募を避けられるようになりました。
まとめ|公務員から転職するなら経歴の棚卸しから始めよう
公務員から転職したいけど「やりたいことがない」と悩んでいるなら、まず経歴の棚卸しをしてみましょう。
- 経験した業務をすべて書き出す
- カテゴリーに整理する
- 感情を添えて整理する
- ポジティブな業務を掘り下げる
この作業で「強み」と「やりたくないこと」の両方が明確になり、転職の方向性が見えてきます。
👉 今日のうちにノートを1枚用意して、「嫌だった業務」を3つだけ書き出してみてください。
それが、公務員から転職成功へ踏み出す第一歩になります。