公務員から民間へ転職して後悔した?実際によかったこと・大変だったことを体験談で解説
「公務員から民間に転職したら、実際どうなるのだろう?」
転職を考え始めると、誰もが気になることではないでしょうか。
- 本当に転職してよかったと思えるのか
- 仕事はきつくならないのか
- 後悔しないのか
- 年収はどうなるのか
私自身も、市役所で約7年勤務した後、アラサーで上場企業の経理へ転職しました。
結論からお伝えすると、
私は公務員を辞めたことをまったく後悔していません。
転職活動には約1年半かかり、50社ほど応募し、最終的に3社から内定をいただきました。
もちろん、民間企業には大変なこともあります。それでも、「あのとき思い切って転職してよかった」と心から感じています。
この記事では、市役所から民間企業へ転職した私が、実際に感じていることを率直にお伝えします。
「公務員を辞めたいけれど、本当に転職してよいのか迷っている」
そんな方の判断材料になればうれしいです。
そもそも、なぜ公務員を辞めたのか
私が公務員を辞めようと思った最大の理由は、このまま同じ働き方を続けることに不安を感じたからです。
市役所の仕事には、社会に貢献できるという大きなやりがいがあります。
一方で、次のような悩みもありました。
- 理不尽なクレーム対応が多い
- 数年ごとの異動により、自分で仕事内容を選ぶことが難しい
- 公務員以外に選択肢がない
特に強く感じていたのは、
「公務員の働き方では、自分のキャリアの主導権を握れないのではないか」
という不安でした。
そこで私は、「どこでも通用するスキルを身につけたい」と考え、簿記の勉強を始めました。
勉強を進めるうちに、企業の経営を支える経理の仕事に魅力を感じ、経理職への転職を目指すようになりました。
転職してよかったこと
理不尽なクレーム対応がほとんどない
転職してよかったことで、一番大きかったのはこれです。
公務員時代、私はクレーム対応で本当に消耗していました。
住民の方からのクレームには、こちらがどう頑張っても解決できないものが多くあります。制度や法律で決まっていることは、担当者の一存では変えられません。
それでも「なんとかしろ」「おまえでは話にならない」と、何時間も同じことを言われ続ける。
こちらは何も言い返せない。ただ耐えるしかない。
そういう日が何度もありました。一方的に言葉を受け止め続ける場面も少なくなく、精神的にかなり消耗していました。
経理へ転職してからは、その種のストレスはほぼなくなりました。
仕事の中心は、伝票処理・月次決算・監査対応・財務分析といった、社内の数字を扱う業務です。
やりとりの相手もほとんど社内の人間で、感情的なクレームを受ける場面はまずありません。
もちろん営業職や接客業など、職種によって状況は異なると思います。ただ私自身は、公務員時代と比べて精神的な負担はかなり軽くなりました。
「嫌なら辞められる」という安心感を持てた
転職して大きかった変化のひとつが、自分には選択肢があると実感できたことです。
現在は上場企業で経理の実務経験を積み、会計の知識も深まりました。
その結果、
- 経理としての実務経験
- 日商簿記1級
- 転職経験
という資産が自分の中に積み上がりました。
以前は、「公務員を辞めたら終わり」と感じていました。
しかし今は、「この会社が合わなければ、また次の選択肢を考えればよい」と思えるようになりました。
この感覚は、想像以上に心を軽くしてくれます。
会社に依存しすぎず、自分の力で生きていけるという安心感を得られたことは、転職して得た最も大きな財産のひとつだと感じています。
専門性が身についた
公務員時代は、数年ごとの異動があるため、ひとつの仕事を深く極めることが難しい環境でした。
経理へ転職してからは、同じ分野を継続して掘り下げることができます。
日商簿記1級の取得もそのひとつです。「勉強したことが翌日の業務に直結する感覚は、公務員時代にはなかったものでした。
学べば学ぶほど仕事に活かせる環境は、私にはとても合っていました。
「自分のスキルが積み上がっている」という実感が持てるようになったことは、思っていた以上に働くモチベーションに影響しています。
年収アップの可能性が広がった
転職を考えるうえで、年収は気になるポイントだと思います。
正直に言うと、私の場合、1回目の転職では年収はほぼ横ばいでした。
下がらなかっただけで、劇的に上がったわけでもありません。
ただ、経理として経験を積み、資格を取得したことで、その後の年収は着実に上がっていきました。
公務員の給与は年功序列で上がる仕組みであるのに対し、民間の経理職はスキルや経験が評価されやすい傾向があります。
「最初は横ばいでも、その後どれだけ伸ばせるか」という視点で考えると、転職のイメージが変わるかもしれません。
転職して大変だったこと
正直に言います。最初の半年は、かなり苦しかったです。
後輩に質問できない場面が続いた
私は会計の知識は持って入社しました。ただ、それはあくまで「帳簿の読み方」や「仕訳のルール」といった知識の話です。
実際の業務、つまり「この会社ではどのシステムを使ってどう処理するか」「この取引はどの科目で処理する慣行か」といった実務は、まったくわかりませんでした。
一方、後輩たちは実務を知っています。
「先輩、この処理どうしましたっけ?」と聞かれても、答えられない。
そのたびに「ちょっと確認してから戻ります」と言って、自分が後輩に聞きに行く。
この繰り返しが半年近く続きました。
未経験で転職した以上、避けられない現実ではあります。それでも、一番しんどかったのは実務を知らないこと以上に、「先輩なのに知らない」という自分のプライドが削られていく感覚でした。
乗り越えたのは「メモを取る」ただそれだけ
やったことはシンプルです。
教えてもらったことは、すべてメモに残す。
同じことを二度聞かないために、その日に確認したことはその日のうちに整理する。
それだけを続けました。
メモが効果的だったのは、「二度聞かない」という姿勢を示せるからだと思います。一度教えてもらったことを次に自分で解決できると、少しずつ信頼関係も変わっていきます。
派手な勉強法があったわけでも、誰かに相談して解決策が見えたわけでもありません。
ただ、地道に記録を積み上げていくうちに、半年ほどで「聞かれたことに自分で答えられる」場面が少しずつ増えていきました。
私の場合、特別な才能よりも、毎日続けることの方が大切でした。
まとめ|私は転職して本当によかった
公務員から民間企業へ転職して感じていることをまとめると、次のとおりです。
- 理不尽なクレーム対応がほとんどなくなった
- 自分には選択肢があると実感できた
- 専門性を身につけることができた
- 年収アップの可能性が広がった
最初の半年は、後輩に頭を下げながらメモを取り続ける日々でした。
それでも、あのとき一歩踏み出したことで、自分の可能性を広げることができたと感じています。
公務員には、公務員ならではの魅力があります。
一方で、今の働き方に違和感を覚えているのであれば、転職という選択肢を知っておくことには大きな意味があると思います。
「このままでよいのだろうか」と感じているなら、まずは情報収集から始めてみてください。
転職するかどうかは、調べてから決めれば十分です。
大切なのは、「今の環境にとどまる」以外の選択肢があることを知ることだと思います。
私自身、転職したことで「嫌なら辞められる」という安心感を得られました。転職するかどうかは別として、選択肢を持つこと自体に大きな価値があると感じています。



